元恋人の甘い痛み【完】
「…雷牙に祝って欲しくて。だけど、私あんな事をしたし、無理なら大丈夫だから…」
「なら、祝わせてくれ」
「…いいの?」
「当たり前だ。こっちがいいのか聞きたいくらいだ」
「…有難う。有難う、雷牙」
「昨日は悪かったな。お前が他の男といるのを見てつい、カッとなってお前に八つ当たりをした」
「それは、私も悪いわ。貴方だけの責任じゃない」
雷牙は私を引き寄せ、ぎゅっと抱き締める。
「ら、雷牙、濡れてしまうわ」
「構わない」
雷牙は私を包み込む様にぎゅっと強く強く抱き締めた。