元恋人の甘い痛み【完】
凄く腹立たしい反面、凄く悲しいし悔しい。どうして悲しいのか自分でも分からないけど、悲しくて悔しくて泣きそう。
「…優里!」
「やっ!離して!」
「今すぐ戻れ……っ…!」
「離してってば!」
雷牙に腕を掴まれ、無理矢理身体を反転させられるものの、泣いている私を見た雷牙は言葉を失った。
その隙に力一杯腕を振りほどき、雷牙の手から逃れると小走りで料亭を後にする。
怒りと悲しみの狭間で複雑な心境の中、堪える事が出来ない涙が溢れる中、来た道を歩く。