【完】プリンセス
「明日10時に駅前ね? 心ちゃんには、後で私からも言っておくから」
「はい、わかりました」
にっこり笑顔で答えた俺に満足して、愛未さんは教室へと戻った。
ふと見ると、不思議そうな顔の林。
「ねぇ、川合?」
「ん?」
「何で愛未ちゃんには敬語なのに、俺には普通なの?」
はぁ?
何でお前に敬語使うんだよっ?!
って言いたかったけど、本気で聞いてる顔だったから、ちゃんと答えた。
「心菜さんの友達だからだよ」
「江田さんとお前って、まじで婚約してんの?」
うわっ!
遅っ!
今頃、こんな事、聞く奴居たのかよ?!
「そだよ?」
「そっか、俺あんま知らなくてさー」
なんて笑って言う林を俺は今日からお前の事を【理想の高校生】と呼びたいぜ?
爽やかボーイ過ぎるって!