【完】プリンセス

「でもね? スッキリしたのっ」

「え?」

「最近、その事が凄く気になっててさ?
でも多分だし、アタックして私の方を見て貰える事も出来るじゃない♪」


沙耶の力強い笑顔。

一瞬、俺、見とれたよ?


「ずっと好きだった私をナメないで欲しいしっ」

「強ぇーな」

「うん。だから、心菜さんには、負けないっ」

「相手……心菜って聞いたの?」

「聞いた。だから余計、燃えたみたいな?」


沙耶は、すげーいい女。

それなのに、心菜に向いてる柏原をバカだと思った。


俺が心菜を好きだから、都合が良い……とかじゃなくて純粋に思っただけ。

沙耶みたいに想ってくれる女は、少ねぇと思う。


もし、俺が心菜を好きじゃなかったら沙耶を好きになる自信あるって位。



でも、俺には心菜しか考えれねぇ。

柏原も同じなんかな?

< 130 / 392 >

この作品をシェア

pagetop