【完】プリンセス
「そんな事で?」
ぶはっって笑った俺に、真っ赤な顔のまま今度は膨れた。
「違うのっ! キスとかは……そのちゃんと」
……これは、乙女心ってやつでしょうか?
別に俺、どうでもいいんだけど。
んっとに、仕方ねーなぁ。
「はいはい、わかった。
これからは、用意するの待つし」
「……本当?!」
上目使いな上に、涙目って……。
そろそろ、我慢の限界なんだけど?
今度は別の意味でな?
「って事で、今はいいよな?」
「へ……んん…」
心菜の硬く閉じる唇を、無理矢理開く。
苦しそうな心菜を見て俺のSは、ヒートアップ♪
もっと深く絡め。
もっともっと心菜を苛めたくなる。
もっと……見た事のない心菜を見たくなる。
俺だけにしか見せないこの顔を。
俺だけしか知らないこの甘い吐息を。
俺だけしか……感じる事の出来ない心菜を。