【完】プリンセス

「そんな事で?」


ぶはっって笑った俺に、真っ赤な顔のまま今度は膨れた。


「違うのっ! キスとかは……そのちゃんと」


……これは、乙女心ってやつでしょうか?

別に俺、どうでもいいんだけど。
んっとに、仕方ねーなぁ。


「はいはい、わかった。
これからは、用意するの待つし」

「……本当?!」


上目使いな上に、涙目って……。
そろそろ、我慢の限界なんだけど?

今度は別の意味でな?


「って事で、今はいいよな?」

「へ……んん…」



心菜の硬く閉じる唇を、無理矢理開く。

苦しそうな心菜を見て俺のSは、ヒートアップ♪



もっと深く絡め。

もっともっと心菜を苛めたくなる。



もっと……見た事のない心菜を見たくなる。



俺だけにしか見せないこの顔を。
俺だけしか知らないこの甘い吐息を。

俺だけしか……感じる事の出来ない心菜を。





< 243 / 392 >

この作品をシェア

pagetop