【完】プリンセス
担当の先生にも無事提出して、
生徒会室に戻って、
帰らずに待っててくれた皆にも安心して貰えて、

本当に良かった!



ただ……気になる事が一つ。



壱が……
生徒会長室に篭ったまま出て来ない。


片付けも終わって、帰る時間なのになぁ……。


せめて、声だけかけて帰ろう。


――トントン


「入るよ? 壱?」


静かに開けた扉から少し顔を覗かせると、いつもの豪華な椅子に座ってる。

私に気付いているのか……気付いていないのか……外を眺めたまま動かなかった。


「壱ー? どうしたの?」

何も言わない壱の正面に周り込んだ。




< 72 / 392 >

この作品をシェア

pagetop