世界をあげる
正義感が強く、頼れる性格だったが、それ故に頑固なところもあった。
小学5年のとき、6年の男子と口論になった。
「先に使いおったん俺らやん!」
「年上の俺らにゆずるん当たり前やん。チビ。」
昼休み、利一たち5年生が校庭でサッカーをしていると、後からきた6年生の男子に場所を取られたのだ。
「みんなのグラウンドやろ!」
「生意気言うなや。」
「間違っとること間違っとる言うて何が悪いんよ!」
利一は6年生に刃向かった。