世界をあげる

正義感が強く、頼れる性格だったが、それ故に頑固なところもあった。

小学5年のとき、6年の男子と口論になった。

「先に使いおったん俺らやん!」

「年上の俺らにゆずるん当たり前やん。チビ。」

昼休み、利一たち5年生が校庭でサッカーをしていると、後からきた6年生の男子に場所を取られたのだ。

「みんなのグラウンドやろ!」

「生意気言うなや。」

「間違っとること間違っとる言うて何が悪いんよ!」

利一は6年生に刃向かった。

< 313 / 403 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop