Secret Lover's Night 【連載版】
その頃晴人は、仕事が一段落つき、携帯を片手に喫煙ルームへと移動した。千彩から持たされたお弁当を広げる前に、一服しながら千彩に電話をしようと思ったのだ。
「晴人ー」
「ちょぉ待てって」
急かす恵介を手で押し返し、晴人は携帯を肩に挟んだまま「ん?」と眉根を寄せる。
「どないしたん?」
「ちぃが出ん」
「昼寝でもしてんちゃうん?」
「おぉ。そうかもな」
いつもならば、自分が電話を鳴らせばすぐに「もしもーし!」と元気な声が聞こえてくる。
時計を見ると、昼を少し過ぎたところ。昼寝にしてはまだ少し早い気もするけれど、そこまで千彩の生活サイクルを熟知しているわけではない。
起きたらかけ直してくるだろう。と、何も知らない晴人は、まだ長く残ったタバコを消して喫煙ルームを後にした。
「晴人ー」
「ちょぉ待てって」
急かす恵介を手で押し返し、晴人は携帯を肩に挟んだまま「ん?」と眉根を寄せる。
「どないしたん?」
「ちぃが出ん」
「昼寝でもしてんちゃうん?」
「おぉ。そうかもな」
いつもならば、自分が電話を鳴らせばすぐに「もしもーし!」と元気な声が聞こえてくる。
時計を見ると、昼を少し過ぎたところ。昼寝にしてはまだ少し早い気もするけれど、そこまで千彩の生活サイクルを熟知しているわけではない。
起きたらかけ直してくるだろう。と、何も知らない晴人は、まだ長く残ったタバコを消して喫煙ルームを後にした。