正義だって悪じゃない?






「はぁ…最近屈辱の日々、ヒーローばっかりパワーアップして、私達はただ倒されるだけじゃない…!」

ヒーローに倒される敵にだって辛い事は沢山ある。

メアイヴィスは
行きつけのバーのカウンターで
一人酒を走らせていた。


「お客さん!もう20杯目ですよ!大丈夫ですか?」

「甘くみるんじゃないよ!私、異次元の世界の住人よ?人間とは違うんだから…」


この地球にいる
異星人は世界中にいる。

地球のどこかで
アクションやSFなどのオファーがあると、その為にやって来る。

時には人を襲ったり
街の建造物を壊したりするが、
全て異星人達の意志ではない。

そう決められたら脚本に
逆らわないように
異星人達は演じているだけである。

言ってしまえば
本当の黒幕は組織のボスでなく、
指示を出している
監督なのではないだろうか。


異星人達も
地球では演者なのだ。


しかし、
人間の演者と異なるところがある。

人間はケガや爆発は
実際していない。

メイクやCGでそう見せているだけ。

だが、異星人達は
本当にヒーローに攻撃され、
時には命を落とす時もある。

異星人達にとって
撮影は生きるか死ぬかの重要な事である。



「お客さん、最近元気ないですね。」

「フフッ…そうね。私、悩んでるわね…悪の幹部なのに情けないわね…」

「情けない?そうですか?みんな悩むもんですよ。異星人の方達だって、我々人間だって生き物なんですから。ただ住む環境とかが違うだけで、みんな一緒なんですよ。」

「…悩むものねぇ…」


ビールを豪快に飲むと
メアイヴィスは自分の臀部を撫でた。

「アンタだけよ…私の心の支えは…」

メアイヴィスの所持する武器フェスティーは
常に臀部に装備されているわけではない。

撮影以外は、
周囲への迷惑や
情報の流失にならない為、見えなくなっている。






月に照らされる夜
メアイヴィスは顔を赤くしながら、帰って行った。



「私も…少しは人間らしい事してみようかしら…」








続く











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