奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
「あら、お帰りなさい! こんな時間まで誰と何処に行ってたのよぉ〜う!!」



リビングに入るなり、母聖子が少女の様に目をキラッキラ輝せ声をかけてきた。


お父さんはテレビから目を外さないけど、若干耳が私の方へ向いている。



「誰でも何処でもいいでしょ!!」

「ケチ〜!! 教えてくれたっていいじゃないのぉ!!」

「気が向いたらね!!」



私は冷蔵庫から水のペットボトルを取り、急いでリビングを出た。


朝から晩まであのテンションを維持できるお母さんって恐ろしい。


部屋に入りペットボトルの水を飲んだ。


一息つき、上着を脱ぎ鞄を置いた。


疲れたな……。


でも……楽しかったって思ってる自分がいる。


紙袋からプリザーブドフラワーを取り出し、何処に飾ろうかと部屋を見渡した。


テレビの横におこうかな……。


プリザーブドフラワーを置くと、少し寂しかったテレビ周りがパッと華やかになった。


日下部さんは話も上手ければ、女性が喜ぶものもよく分かってる。






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