『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「和樹君、どうかした?
考えこんじゃって。」
「え!?あっ何でもないです!!」
瑠美さんに呼ばれ
慌てて返事をした。
頭の中は一つの事で
いっぱいなんだけど・・・・
「だから、さっきの肇君!
初めて聞いたわ〜優にあんな
素敵な彼氏がいたなんて♪
もしかして、
初めて付き合った人かしら?」
ブッ・・・・・!!!
俺は思わず、落ち着こうと
飲んでいた水を吐き出した。
「あら!大丈夫??」
瑠美さんはハンカチを
渡してくれる。
「・・・・・ありがとうございます。
カイト・・・・ごめん。」
吹き出した水は抱っこしていた
カイトの顔にかかった。
カイトは何が起こったか解らずに
しかめっつらをしている。
だって、瑠美さんが・・・・
俺が考えたくない事を
さらりと言っちゃうから!
瑠美さんも聞いた事がなかった
彼氏の存在。
いや、普通は
母親に言わないのか?
フランスにいて離れてたし。
でも、可能性はあるんだよ・・・・・
藤堂肇が、優さんの
唯一の昔の彼氏で・・・・
マリンの父親なんじゃないかって。