『主夫』だって『恋』してますけど何か?


そのままバスがきて、マリンは
遥先生にはちゃんと挨拶をして
バスに乗り込んだ。



「マリン、どうしたんですかね?」


バスが見えなくなり、
家に入りながら言った。



「そうねぇ・・・
二人が起きて来ないから
マリンに起こして来てって
お願いして、部屋から戻ったら
もうあんな感じだったわよ〜?」

瑠美さんが答える。



俺と優さんが一緒に寝てたから?



でもなぁ・・・・
裸ではなかったし
これでも一応夫婦。


あ〜だけど、マリンがもっと
小さい時か、寝てる時にしか
一緒にベッドにいる事なかったもんな・・・・


最近じゃ全くと言っていいくらい・・・



「まぁ直ぐにもどるでしょ。」

優さんはそう言って
リビングで朝食をとった。





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夕方、マリンが幼稚園から
帰ってくる。


「お帰りマリン!」


「・・・・・・・・・・・・」

やっぱり無言のマリン。



おい、おい・・・・・



マリンが気になるけど、
今日も仕事に行かなくては。



「じゃぁ行ってきます!
瑠美さん、毎日すみません。
お願いします。」


「はぁい♪頑張って来てね!」

晩御飯の支度をしてくれている
瑠美さんがキッチンから笑顔で手を振る。


リビングから玄関に行くと・・・・・



ギュウッ・・・


「マリン?・・・どうした?」


ずっと無言だったマリンが
リビングから出て来て、座りながら
靴を履いていた俺に急に
抱き着いてきた。



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