『主夫』だって『恋』してますけど何か?


優さんと二人でリビングから
廊下に出た。


ドキドキドキ・・・・

心臓がトキメいているのではなくて
不安で高鳴っている。



「・・・・あんた、これどうゆう事?」


優さんはストライプシャツの
上のボタンを外して胸元を見せる。


そこには俺が付けた
赤い印しがいっぱい。


鎖骨の下だけにしようと思ったけど
止まらなくって・・・・



「・・・・すみません。」

シュンとしながら謝る。


「しばらくこれが見えないように
服に悩むじゃない!
やっぱりあんたとは寝ない!」


「えぇ〜・・・」


そんなぁ・・・・・・・


優さんは顔をしかめたまま
またシャツのボタンを閉めた。





ガチャ・・・・・

「もう、マリンのバス来るわよ〜」

俺が優さんに一緒に寝ない
宣言をされ、ショックで途方に
暮れていると、リビングのドアが開き
カイトを抱っこした瑠美さんと
マリンが出て来た。



「あっはい!」

慌てて気を引き締める。


そして、今日もみんなで
マリンのお見送り。


でもなぜか、ずっと喋らないマリン。



「・・・・マリンどうしたの?」

優さんも、さすがに気になったのか
しゃがんでマリンに尋ねる。


「・・・・・・・・・・・・・」

優さんの問い掛けにも、
無言のマリン。



本当に、どうしちゃったんだ?


いつもなら勝手に喋ってるのに。



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