『主夫』だって『恋』してますけど何か?


『お父さんと一緒がいい!』

昔、母に向けて優が言った
言葉が脳裏を掠める。



(・・・・お母さん、こんな気持ち
だったんだな)


優は泣きたくなる気持ちを抑え
一呼吸おいてから
泣いてるマリンを抱きしめた。



優の母瑠美も昔、いなくなった
父親を求め泣いた時
今と同じく幼い優を抱きしめた。



そして言った。



「泣かないで・・・・マリン。
マリンが泣かないで笑顔でいたら
パパちゃんと帰って来るから。」


「・・・・ほんと?」


「・・・・うん本当」

優はマリンの背中を
さすりながら言った。



(・・・・私のパパは帰って
来なかったけど)



泣いた優に母が言った言葉を
マリンに伝え少し後悔した。



でも小さかった優はその言葉を
信じて父親の帰りを待った。



「・・・・うん・・・・・
じゃぁマリン泣かない」

マリンが優の腕の中で言った。



まだ純粋な子供の気持ち。



(和樹が帰って来なかったら
マリンも・・・・・)




幼い時の自分とマリンが重なる。




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「冗談じゃないわよ!」


優にしては珍しく声を荒げ
和樹がいるクローゼットを
開けた。



<優SideEnd>



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