『主夫』だって『恋』してますけど何か?


「・・・・・和樹君と倉野さんって・・・
もしかして付き合ってたりした?」

観察力が鋭い藤堂さんが
俺と小夜子を見ながら聞いた。


「あっ気づいちゃいました?
高松さんの前だし、言わない
どこうと思ってたんですけど。

でも、高松さんも藤堂さんと
付き合ってた事だし、大丈夫ですね♪」

小夜子は笑いながら
ちらっと優さんを見た。


「ええ。
和樹から昔の話しを聞いてたから
2人が同期生だって聞いた時に
気付いてたから大丈夫よ。」

優さんが平然とした顔で
答えたけど、藤堂さんは笑っている。



藤堂さんの視線の先を見ると
優さんの左手は水が入った
グラスを握り締めていた。



・・・・怒ってる?
表情が読めないから自信はない。

きっと藤堂さんには
解っているんだろう。



「やっぱり夫婦なんですね!
お互いの昔の事も
ちゃんと知ってるんだ♪」

優さんの様子に気付いてない
小夜子はニコニコしながら言った。



つい最近話したばかりだけどな。



「なんか妬けちゃいますよね♪
自分だけを好きだと思ってた
昔の彼氏が、違う人を好きって!
ねぇ藤堂さん?」

お互い俺達夫婦の元彼女と
元彼氏だからか、藤堂さんに
話しを振った小夜子。


「・・・・そうだね。」

藤堂さんは目を細めて笑った。



藤堂さんは今・・・・
何を考えてるんだろう。



小夜子の前では俺への嫌みや
前にお昼を一緒に食べた時
みたいに優さんをからかう事もない。



最近真面目に仕事してるって
優さん言ってたけど・・・


でもさっきベンチで、まだ
優さんの事好きだっていってたし。



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