『主夫』だって『恋』してますけど何か?


「・・・・・で?
食事の後に何かあったの?」

茜はタバコを灰皿に押し付けながら聞いた。


「いや・・・・・。
ただその後、食事の席で
配分考えずに飲んで
次の店でも飲みまくったから
家に帰ってからの記憶がない。」

優はため息をつきながら
ソファーにもたれ掛かる。



「それだけならいいけど・・・・
優が酔って帰ってたのなら
和樹、大変だっただろうね。」

茜は苦笑いする。


「ん〜どうだろ。
朝起きたら和樹の部屋だったけど。」

優は朝の事を思い出し、ため息をつく。


「あんた達、まだ部屋別なんだ。

・・・・・・あんたさ、藤堂さんの事
今だに引きずってたりするわけ?」


「・・・・・・・・・・・・・・・」

茜の質問に黙る優。



「いい加減にしないと
和樹に逃げられるよ!
あんた達、入籍はしてないんだしさ。」


「別に・・・・・和樹は和樹で
楽しんでるみたいよ。」

優は目を綴じながら言った。


「はぁ?
確かに、あいつはあんたと
一緒にいるだけで楽しそうだけど。」


「違うわよ。
今日の朝、私が寝てる間に
お隣りの奥さんと抱き合ってたんだって。」


「へ??お隣りの奥さんと?
そんな面白い事あるわけ!?
誰情報よ。」


「マリン。」


「ぷっ・・・・アハハハッ!!!」

茜はお腹を抱えて笑い出した。



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