『主夫』だって『恋』してますけど何か?

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「おかえりなさい、優さん!」

夕方、優が仕事を終えて帰宅すると
和樹が正座をして玄関にいた。

一緒にマリンと
カゴの中で眠るカイトがいる。



「なにやってんの。」

第一声から冷たいく言った優。


「優さん、ごめんなさい。」

土下座で謝る和樹。


「何が。」

和樹を冷たい視線で見下ろす優。


「あの・・・・・朝に・・・・」


「がんばれパパ!」

横で応援するマリン。


「お隣りの中川さんと
抱き合ってました。
すみません!
でもそれ以上は何もしてません。
これからもする気はありません!」

必死に謝る和樹。



「だから?」

優はまだまだ冷たい。



「ゆっ許して下さい!!」

和樹はおでこを床まで
付けて深々謝る。


「別に・・・・・」


「ゆっ許してくれるんですか!?」

顔を輝かせる和樹。


「許すも何も怒ってないから。」


「え?」

首を傾げる和樹。


「あんたが何しようと
私には関係ない。
逆に、私が何しようと
あんたにも関係ない。

お互い、私は生活費を稼ぐ事
あんたは主夫して家庭を
守ることをちゃんとやってれば
いいだけの話し。」

そう言って優は2階に
上がって行った。



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