『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「あっちがうよミノル君、
それはこっち〜!」
「・・・・・・・・・・・」
いつも無言のミノル君と
楽しそうにお人形遊びをするマリン。
反応がない相手と遊んで
何が楽しいのだろうか。
出来ればこれ以上、
仲良くならないでいただきたい。
だってミノル君のお母さんは
今俺が一番関わりたくない人だから。
「・・・・・・どうぞ。」
俺はソファーに座る
中川さんにお茶を出した。
それからソファーではなく
そこから少し離れたラグの上に
カイトを抱いて座る。
お願いですから、
何もされませんように・・・・・
むしろ、何があっても、
もう誘惑には負けませんけど!
カイトを抱きしめながら心に誓う。
「高松さん、そんなに警戒しないで♪」
中川さんはソファーから降りて
俺に近づいてくる。
きっ来た!!いきなり来たよ!
「こっ来ないで下さい!」
俺はカイトを抱きしめながら
座ったまま後ずさる。
「あっひどぉ〜い!
昨日は乗り気だったの
誰だっけ〜?」
中川さんは今日も谷間を見せている。
しかもソファーから降りて
四つん這いの状態で
近づいてくるからまるでメヒョウだ。
誘惑には負けない!
というか・・・・・・
今の中川さんは、なんだか
誘惑と言うより、恐怖でしかない。
明らかに初めと
人格変わってるだろ!
助けて優さん!!
思わず心の中で叫ぶ。
でも、こんな状況を優さんが見ても
なんとも思わないのかもしれないけど・・・・