副会長の初恋語
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『……うっ、あ、い…さっ…………う、うぇ……』

『だ、大丈夫!ほら、息吸って』


こんなやり取りが、10分…いや、20分は続いたのかもしれない。

教室に入ってからしていたように、また彼の背中をさする。

詳しいことは知らないから、ええと…

フィーリングで察して欲しい。

いや、私も知らないけど、詳しいこと。


今は、ただただこうやって、この脆くてすぐにでも崩れ落ちそうな後輩を、

庇護者___いや、会ったばかりでそれはさすがに失礼かな___として守ってあげたい。

そう思った。

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