薄紅の花 ~交錯する思いは花弁となり散って逝く~
いつの間にやら梅雨、中間テスト、夏休みと終わりを告げ、夏すらも終わりになろうとしている。


今となっては短さが目立つが、その中で俺―――櫻澤結斗、藤岡紫音は大きな成長を遂げた。霧澤静寂もまた俺と紫音に付き合っていた故に日々強くなっている。


これは仲間というに等しい存在と共に行っているからであろうか。今までの稽古といえば、ほとんどが1人でなかなか人と共に人に会わせながら稽古を行うなどということをしたことがなかった身としてはとてつもなく新鮮なものであった。きっと良い経験になったであろう。



もう十分強くなった、と満足はしておらぬが、十分強くなった。今までの自分の想像を量がする成長の早さだ。
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