隣の彼女は・・・
そう・・・

何か

とても大事なことを話そうとするとき



はず・・・だ




ピタリ



鈴が足を振るのを止めた。


俺は鈴の方を向かない。

けど

目と自分の意識だけがその止まった鈴の両足に

集中して

続きを待った。



「あのね・・・」

ほら・・・

鈴が何か言おうとしてる。

「私ね・・・」

躊躇う鈴

何を言う?

分かってる。


今さらだろ?

知ってるよ。


俺は続きを待った。

期待して待った。


期待?

何で?


何で俺が期待するんだよ?



だけど

今の俺には

そんな期待する気持ちが

あった


のに?



どうして・・・


こうなってしまうんだろう?


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