*憧れの先輩と同い年のアイツ*
epilogue
「美加、ほんとにいいの…?」




私の背中にまわされた有志の手。




強がっててもわかるんだ。


緊張してるのは私だけじゃない。




有志だって。




優しく触れる大きな手が震えていた。


そんな事にだって愛情を感じる。


だって、どうでもいい女に緊張なんてしないでしょ?




「うん、いいよ…」


「これ以上いくと…歯止め効かねーよ?」




ぶっちゃけ怖い。


だって、初めてだし、


痛いって聞くし…




『…大丈夫だもん』




強がってそう答えた。



そんな私の髪を、有志は優しく撫でてきた。



きっと有志は、こんな私の心なんて見透かしてる。




「…後悔はさせねーから」




そう答えると、ゆっくりと背中に長い指が伸びた。



くすぐったい…けど気持ちいい。




私も有志に触れたい。



気づけば有志の腰に手を回していた。


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