*憧れの先輩と同い年のアイツ*
もうじき動き出すようだ。


最初のアトラクションでは、マシンが動き始めるまでの間が長く感じる。


絶叫好きな美加でも、その緊張感のせいで、怖くてたまらない


美加は、両脇に下ろされた安全バーを握り締めた。








「大丈夫だよ。」



右隣の有志が、美加の様子に気付き、声をかけた。


美加の方を向き、柔らかい笑顔を見せる。



『平気だもん……』









次の瞬間、有志が強がる美加の右手をとった。



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