幼馴染と甘い夏【短編 】
「男って、意外とちゃんと言葉にしないと分かんないもんだよ?
・・・なんて、俺が言うことじゃないかもだけど。」
それでも、あたしを思いやってくれる言葉が、嬉しい。
「ケンタさん、優しいんですね。」
ため息交じりに「ははっ」と笑いを含む声がして、ケンタさんは防波堤に座っていたあたしの隣にすわる。
「あーあ、俺、完全にいい相談相手だな~。」
「え?」
「最初はね、アリサちゃんが可愛いから、結構本気のナンパだったんだよ?でも、なんか好きな相手がいるみたいだったしね。」
「いえ、でもダメなんです。あたしって、いつも都合のいい女止まりみたいで…」
自分で言って、情けない。ははっと渇いた笑いを作りながらも、涙を見られたくなくて自分の足元ばかり見つめる。
なんだかんだ、こうして2人でいてもあたしに触れてこないケンタさんは、その辺のナンパ男とはやっぱり違っていたと思う。