キミとボクの部屋。


「すいません」

俺はタオルを受け取って、

吹きこぼしたところを拭いた。

Tシャツにシミができていた。

あぁ-このシャツお気に入りだったのに…

なんて乙女的なコトを考えていると、

またケンさんの声が聞こえた。

「その様子じゃまだ恋人って訳じゃないな」

「はい、アヤリとは今日で会ったのは2度目です。」

「そ-か。あぁ、兄さん確か、コウイチの一件の」

コウイチの一件というのは、

アヤリが水をぶっかけられた時の話か。

「そうです。」

「そうか、兄さんが」
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