キミとボクの部屋。
さっきから、ケンさんは俺のコトを
『兄さん』って呼んでるけど、
きっとそんなに年は離れてないと…
「あの時のコウイチはちょっとおかしかったからな。
アヤリのことは大目に見てきたけどなぁ。
アヤリもコウイチもなぁ・・・」
ケンさんはぶつぶつ独り言を言っていて、
俺はレモンサワーを飲み干した。
「お?お代わりか?」
ケンさんは空のグラスを取りながら言った。
ケンさんはアヤリのコトを良く知る人物らしい。
どうせならアヤリのコトを
もう少し聞いていこうかな。
「あ、じゃぁもう1杯」
「はいよ。」
店はいつもの賑わいで、
時間を確認すると『午後8時』
アヤリと会ったのが夕方だから、
かれこれ3時間くらいはここにいることになる。