オトナの秘密基地
だけど和子さんの『中の人』である私は、そんな差別的な発言を聞いてしまったら、黙っていられない。

仮に令和の世で、学歴や性別で露骨な差別的発言をしてご覧なさい。

フルボッコにされるんだから!

怒りで頬を引きつらせつつ、できるだけ冷静に答えた。


「ええ、守れますとも。

少なくとも財産分与においては民法が守ってくれます。

民法で定められた通り相続人はカツヤです。

カツヤが成人するまで、私が見守ります。

征二さんがそのように望まれましたから」


隠そうとしても、地の私が出てしまう。

きっと和子さんならこんな話し方はしないだろうけれど、このテの男にはどうしても我慢ならないので言わせてもらおう。

征二さんとは違い、気づく様子は全くないのが複雑な心境だけれど。

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