オトナの秘密基地
そんな……。


「正さん、和子さんは悪くないよ!」


思わず叫んだ。

だって、私が『中の人』になった時にしたことがきっかけなんでしょう?

だったら、私が相手にならなきゃダメじゃない!

どうやったらいいのかわからないけれど。


「和実ちゃん、ダメだ。

君と博矢は、正にとって妬みの対象でしかないから、余計な手出しをしたらやられる!」


マスターは私達をけん制した後、何やら呪文のようなものを唱えていた。

部屋の空気はどんどん重く、冷たくなってくる。

テーブルに置かれたキャンドルだけが明るいこの部屋で、私と中田さんは成す術もなく途方に暮れていた。

その時、ドアの向こうから

「和実~、私達から干物卒業記念の差し入れだよっ」

という能天気な声が。
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