漆黒のタクティック 【1巻】
「どうして、どうして、ダイバがこんなところに!」
リズは、泣きながらそう、叫んだ。心に抱えていた不安や恐怖と一緒に。
「お前には、消えてもらわなければ、ならなくなったからだ!」
ダイバという男。腕に刻まれた紋章をリズに見せつける。
すると、リズは目を疑った。
「なんで、まさか、敵の軍事に成り上がるなんて!……信じられない……。」
「信じなくて当然だ。俺は……強くなるために、お前を裏切ったのだから」
すると、ダイバは右手をパーに広げて、呪文を唱える。
僕は心の中でつぶやいた
『この人、魔法を、もうすでに扱える……』