漆黒のタクティック 【1巻】
「リュウ君の母親でしょうか?」
大人びた女性が僕の母に聞く。
「あ、はい。…あの、あなたは、もしかして」
母は、少しおびえた様子だった。
だって、母は魔法学校には一切、手を出さないってお父さんに誓ったってお母さんから聞いた。
僕のお父さんは魔法使いよりも最上級のマジカル・エルメント(魔術再行使)とよばれていた。
でも、母は、危険な仕事をすることには猛反対だった。
その話は、もう少し先に話す事にする。
「私は、シフェンジュ・コールメ魔術学校の1年担当、レイチャ・レムと申します。リュウ君は、左腕に大量出血により、緊急治療を受けていて、今は安静に眠っている」
「そうですか。」
お母さんは、ベットの横にある椅子に腰をかける。
そして、右腕の手をお母さんは両手で優しく包み込むように握る。