漆黒のタクティック 【1巻】
「この子は、お父さんとは違って、優しい子なんです。でも、自分を変えたいって言って、魔法学校に受けることを決めたんです。」
「ほう。リュウ君はそんなことを?」
レム先生は僕のことを知ってるわけではない。と言うよりも、先生は生徒一人一人の事を知ろうとはしない。
「ええ。だけど、私は反対だったんです」
お母さんは、目に涙を少し浮かべて言った。
するとレム先生は興味深そうに
「なぜだ?」
「この子には、優しい心を持ってる。私に似たんでしょう……。でも、この子の心は、優し過ぎるんです。」
「優し過ぎる?」
「自分は悪くないのに、人をかばうんです……。どうして、どうして…」
お母さんは両手で顔を隠して涙を流す。