漆黒のタクティック  【1巻】


「ほお…。まさか校長先生が『聖火(エンジェ)使い』だったとは?」
ボワード先生がニヤける表情で言う。
「君には使いたくなかったが、仕方が無い……」
「大丈夫ですよ。校長。こんな学校はもとから辞める気でしたから……」
そう言って、ボワード先生は校長机に向かって“退職届”を出す。
校長先生はその手紙を手に取り、
「君、本気で行っているのかね?」
「ええ。このようなお人よしな学校にいては、私の能力が腐ってしまいますからね……」
「確かに、君は『悪魔(ゴールス)使い』だと言う事はよーく知っている。しかし、君のような避けられた能力には行く場所なんて無いに等しい」
校長先生は必死にボワード先生を学校にとどめようと説得する。しかし、ボワード先生は


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