シュガーレス


「ひっ!」


心臓が飛び出るかと思うくらいビックリして、振り向くと…


「どうしたん?
そんなビックリしてー」


彼はふわっと笑った。


だけど、


いつもと違うく見えるのは、さっきよりもハッキリと感じるタバコの香りのせい…?


「小泉…君?」


「何ぃ?」


「えっと…こんなとこで何してるの?」


「それ、さっき僕が聞いたやぁん☆」


可笑しそうにクスクス笑う。


「わ、私はたまたま学校の鍵を借りていて、ずっと屋上に来てみたかったから…そしたら誰かがいる気がして…。

あのね…さっき…そこに居た?」


何か必死過ぎて、日本語が滅茶苦茶だ。


お願いだから、否定して。












「何や、」


急に声のトーンが変わった気がした。


「やっぱ見てたんか」














゚。+
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