シュガーレス


「……。」


「…………。」




………。


それからは、ずっと透が無言になるから、私も何だか話しかけづらくて…


気まずい雰囲気に包まれる。


でも、ずっと繋がれたままの手は変わらなくて、少しホッとした。



不意に、透が立ち止まる。


「?」


不思議に思い、顔を上げる。


何やら、でっかい家の前。

何、ここ?



「…俺んち」


え?


表札に目をやると、『小泉』の文字。




「寄ってけや。」


えーっと…









いやいやいやっ!!


展開早くないっ!?


まだ、付き合ってもないのに!


頭の中でグルグル思いを巡らせていると、透が呆れ顔をしている。








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