プレシャス
“修”
長渡修。
あたしの同期生で
いつも遊んでる仲間の一人。
気さくで明るくて
いつも彼の周りには人が集まる
そんな人。
そして
…あたしの彼氏。
大学1年の春
顔を出したサークルで知り合って
みんなと仲良くなるにつれてあたしとも話すようになって。
声をかけてくれたのは修の方だったけど
あたしも。
あたしも彼が好きで…。
付き合うことになった時はホントに嬉しくて…
でも…
「志穂、修、今日来んだろ?」
「あ……うん…どうだろ」
「…またかよ、志穂、もう切ったら?アイツ」
「…あは…」
「笑えねーって」
修と付き合いはじめて1年。
この1年の間で分かったのは修の優しいとこと、
ほんの少し子供っぽくて、時々大人っぽいこと。
そして
…女のコとの噂がいつも絶えないこと。
あたしが隣にいても、周りから聞こえる修のそういう話は消えたことなんて一度もなくて。
…今日だってかなり前から約束してたのに
今さっき
あたしのケータイに 届いたのは
“悪い、行けくなった”
…ただそのひと言
それだけ。
あたしはもちろん
みんなだって
楽しみにしてくれてたのに…