禁断の姉弟愛 ~欺くのはどっち?~
 そんなある日のこと。私は体調不良を理由に会社を休んでいた。

 すると母からメールが来て、何気なくその事を告げたら、今からこっちに来ると母は言った。


 見舞いしてもらうほど具合が悪いわけではないから、来てくれなくていいと言ったのだけど、“散歩がてらに”来ると言う。とても散歩で来れるような距離ではないし、いつもは父の車で来てるけど、今日は父は仕事でいないはずだから、母は電車を使って来る事になる。本当に大丈夫なんだろうか。駅まで迎えに行くと言ったら、断られてしまった。


 そろそろかなと思っていたら、玄関の呼び鈴が鳴り、扉を開けると母だった。


「よく来れたわね?」


「あら、バカにしないで? わたしだって電車ぐらいは乗れるのよ?」


「でも、駅からだってずいぶんあったでしょ?」


「駅前でタクシーに乗って、運転手さんに住所を言ったら簡単に来れたわよ」


「ああ、なるほどね……」






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