幽霊の思い出話

 もしあのまま石川様の言葉通りここに居させたら、私はきっと後悔する。そう思ったから、私は背中を押した。これでよかったんだよね・・・。

 もやもやと悩みながら、コツコツとヒールの音を響かせながら店内を歩く。従業員に案内され、大橋様の席へとついた。

 ヘルプの女の子に向かって何やら嬉しそうに語りかけていた。

「いらっしゃいませ、大橋様」

「あっ、真沙美ちゃん遅いよー」

「すみません、大橋様」
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