キミと一緒に。【完】
メールの通り、そこでは由斗がハンドタオルを持ち、投球フォームの練習中。

私は自転車を降り、由斗に近付いた。



「…コレ。集中すると、水分補給しないから」



「サンキュー」



ジョギングがてらここへ来たのか、由斗の額には、うっすらと汗が滲んでる。

ハンカチも慌てて渡せば、照れ臭そうに妬けた肌を拭う。



「試合の前に会うなんて、初めてだよな」



「由斗、野球一色になるからね」



どれだけ好きか、わかるよ。
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