キミと一緒に。【完】
二度とあんな思いはしたくない。

こんな事に傷付きたくない。



「パパはね、花音を誰より愛してるんだ」



「は…?」



「花音はパパだけのモノになるんだよ。あんな男に、花音を守れるわけがないんだ」



「――…」



全身に、鳥肌が立ってしまった。

…逃げよう…。

家に入っても、窓を割られるかも知れない。

どこか人の居る場所に。



「のんたーん」



私が1歩、踏み出そうとした時、兄貴か新太が私を呼ぶ声がした。
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