私だけの甘々彼氏
甘すぎる・・・。
担任が教室を出た後教室は再びザワザワしてきた。
どこからもあたしと拓海君の話ばかりだった。
きっと、嫌われるんだろぅな・・・・・・。
泣きそうなのをこらえてうつむいていると、あたしの手を誰かがキュッと握った。
「?!」
驚いて顔をあげると拓海が優しく笑ってあたしを見つめていた。
トクン、トクン・・・。
「俺がいるから。」
拓海君・・・。拓海君は本当に優しい。
「・・・ありがとぅ・・・。」
あたしが小さく答えると、拓海は笑いながらあたしのおでこに自分のおでこをコツンとくっつけてスリスリとなすりつけた。そして至近距離であたしを見つめてニコッと女の子が見たらイチ殺の顔を見せた。
「っっ///////。」
う・・・わ・・・今多分顔真っ赤だ・・・。拓海君、こんなかっこよかったっけ?!
「夏香、顔真っ赤だよ?そんなに俺の事好き?」
!!!!???????!!?!?
た、拓海君?拓海君、そんなキャラだったっけ・・・?
あたしがあわあわしてると、
「可愛い。」
と言ってまたイチ殺の笑顔をみせた。か、可愛いって、ちょ、、、。するといきなり拓海君が抱きついてきた。
「キャッ。」
思わず声が出る。拓海君、いいにおい・・・。子犬みたいにふわふわした、ゆるくて甘い拓海君のふいんきがこんなに愛しいと思うのは初めてだった。
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