狼先輩。
声は元のトーンに戻ってる。
……けど、大神先輩はキレている。
「俺の大切な子、傷つけたんだから、解散くらい当然でしょ」
「っ」
「それとも何、まだことりちゃんを傷つけたいとか?ことりちゃんのこと“いい気味”とか思ってんの?」
「っ!」
「何をしても、俺の気持ちは変わらないし、それに、仮に変わったとしても、ことりちゃんを傷つけたヤツなんて好きにならないよ、一生ね」
「っ!!」
千沙先輩の目に涙が浮かんでいく。
「千沙以外も同じだよ」
千沙先輩だけを見ていた先輩は、ファンクラブ会員全員を見ると、再び口を開いた。
「……いくら女の子とはいえ、俺でも容赦しないよ?」