狼先輩。

「……っていうか、先輩……あの日のこと覚えてたんですね」


「当たり前でしょ?ことりちゃんと会えた運命の日なんだから」


「運命の、日……」



その言葉に、なんだか胸がきゅうっとした。



頬を弄んでいた先輩のキレイな指が、私の唇へと下がる。



そして、唇をなぞってから……、首筋へ下りていく。


「っ!?」


ビクリと体を揺らした私に、大神先輩は意地悪そうにニヤッと笑う。



「ことりちゃん、首、弱いよね?」


「……あ、の」


「かーわい」



ちゅ、と先輩の唇が額に触れる。

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