狼先輩。

そう言って、俺は一旦部屋を出る。



ことりちゃんが自分の部屋にいるってことだけで、なんだかすごい嬉しい。


……浮かれてるな、俺。



それから、お茶を持って、部屋に戻った。



「ことりちゃん、お茶しかないけどごめんね?」


「ぜ、全然大丈夫ですっ!ありがとうございますっ」



部屋に置いてあるテーブルの上に置いて、床に座る。


ことりちゃんは、ぎこちない動作で勉強道具を鞄から出している。




……そんなことりちゃんを見てると、からかいたくなってくる。


可愛すぎて。




「ことりちゃん、すごい緊張してるね?」


「……っ」


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