狼先輩。

「そんな緊張する必要ないのに」


「で、でも……」


「何?それとも何か変なこと想像しちゃってる?」


「し、してないですよっ!」



カァッと一気にことりちゃんの顔が真っ赤になる。


そんなことりちゃんの反応が可愛い。



「ふーん……?」


「な、何ですか……」


「ことりちゃんは可愛いね」


「っ、……べ、勉強しましょう!」



ことりちゃんはノートと教科書を開き、シャーペンを持って勉強し始めた。



……ことりちゃん、焦ってる。可愛いな。


俺は、つい零れてしまいそうな笑みを堪えて、勉強を始めた。



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