狼先輩。
「……それにしても、ずっと暗いまま、ここにいたの?」
「……え?……そうだけど」
「確か、ここに電気あるよ」
ほら、と西村くんが指差す先には電気のスイッチが。
「え!?ここ、電気あるの!?」
「え、知らなかった?」
西村くんが首を傾げる。
先輩を見ると、“バレた”とでも言いたげな表情をしていた。
「ちょっと先輩っ!知ってたんですか!?」
「……」
「何で電気つけなかったんですか!?」
「……」
「私が暗所恐怖症だから、反応を面白がってたんですか!?」