狼先輩。


先輩は振り返って私を見ると、ふっと口角を上げた。



「ことりちゃん、顔真っ赤だね?何を想像してるの?」


「な、何も想像なんてしていませんっ!」


「ま、ことりちゃんが望むなら、想像していることをしてあげてもいいけど」


「だから、想像なんて……っ!?」



クイッと先輩の指が私の顎にかかって上を向かされる。



「俺は、いつでもことりちゃんを襲ってあげてもいいんだけど」


「っ!?」


「ふっ……、本当に可愛いな」


「……そういうこと言ってからかわないでください」



ふいっと視線を逸らす。


冗談だってわかってるのに……。



私のバカ……。


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