Friendship


「夏実ぃ!今日はお母さんと庭の片付けするわよぉ!」

太陽の日差しが、昨日の豪雨が嘘だったかのように照りつける朝、
母と私は豪雨で荒れた庭や畑の掃除を始めた。
幸い、畑の被害は少なく農作物はほとんど無事であった。
問題は庭だ。綺麗に咲いていたはずの花は見事にしおれていた。

「あーあー、花がめちゃくちゃ。お母さん、これどーするの!」

「そーねー、自然に育った花はもう少し待てば大丈夫だと思うけど、おばあちゃんが植えたやつは苗を新しく調達しようか。よし、お母さん下までいってちょっと買ってくるから待ってて。」

田舎でしかもすこし山奥な私の家は、近くに数件人が住んではいるものの、買い出しは山の下まで買いにいかなくてはいけない。
なにかと不便だ。

「ねぇお母さん、じゃあ、あたしお母さんが買い出し行ってる間、
山に行っててもいい?あたしが作った秘密基地。見にいきたいんだけど…」

「いいけど、気をつけていってくるのよ?足滑らせないようにね。」

「ありがと。いってきます!遅くはならないから!」

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