ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~
紫桜の上着のポケットから訊こえてくる。



「お前のスマホだろ?出ろ…紫桜…」



「うるさい!黙れ!!」



紫桜は俺に銃口を向け引き金を引いた。



俺はその隙に壁際の小さなテーブルに置かれた花瓶を紫桜に向かって投げつけた。



「くそっ!!」



紫桜の弾丸が花瓶を粉々に打ち砕く。



「十和子…今だ逃げろっ!!」



俺は恐怖で立ち尽くす十和子に叫んだ。



< 134 / 155 >

この作品をシェア

pagetop