シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
水でそれを飲み下すと、ちぃの呼吸はだんだんと整ってきた。
「ちぃ……」
「はー……死ぬかと思った」
「いったい、どうしたの……」
薬が入った袋が散乱する部屋は、暗いままだった。
それでも、その異常さはあたしの言葉を奪う。
袋にはちぃの神経質そうな字で、
『睡眠薬』とか、『安定剤』とか、
黒いマジックで書かれていた。
「……ひなた、すげー。
なんで、俺のピンチわかったの?」
「そんなの、わかんない……」
幽霊は、行くなと言った。
それが逆に、不安を煽ったんだ。
そんなことを言っても、信じてもらえるわけがなかった。
「……肩貸して、ひなた」
ちぃが起き上がろうとしてる。
あたしはそれを助けるために、ちぃの近くに寄り添った。
すると……。
ぎゅう。
ちぃは、座ったまま。
あたしの肩に頭をもたれかけさせ、
両腕を体に回した。