シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
ハッとこちらに気づいた実里は、
何を言うでもなく、さっさとその場をあとにしてしまった。
残されたちぃはゆっくりと毒を吐く。
「……お前には関係なくない?」
冷たい目。冷たい声。
涼介に対する時は、いつもそんなだったけど、でも。
今日はより一層、冷たく感じる。
「じゃあ」
ちぃはあたしに一言の弁解もなく、背を向けてしまう。
いや、弁解なんてされるような関係じゃないんだけれど。
それでも、あたしの胸はちくちくと痛んでいた。
何を話してたの?
よりによって、実里と。
なんで、あんなに良い雰囲気だったの?
「待てよ、佐藤!」
予鈴が鳴り、廊下から人がいなくなっていく。
ちぃはうざったそうに、ため息をついた。