シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】


ハッとこちらに気づいた実里は、

何を言うでもなく、さっさとその場をあとにしてしまった。


残されたちぃはゆっくりと毒を吐く。



「……お前には関係なくない?」



冷たい目。冷たい声。


涼介に対する時は、いつもそんなだったけど、でも。


今日はより一層、冷たく感じる。



「じゃあ」



ちぃはあたしに一言の弁解もなく、背を向けてしまう。


いや、弁解なんてされるような関係じゃないんだけれど。


それでも、あたしの胸はちくちくと痛んでいた。


何を話してたの?


よりによって、実里と。


なんで、あんなに良い雰囲気だったの?



「待てよ、佐藤!」



予鈴が鳴り、廊下から人がいなくなっていく。


ちぃはうざったそうに、ため息をついた。











< 183 / 245 >

この作品をシェア

pagetop